酒井法子のニュースはなぜ長く続くのか?2009年09月12日 21時07分05秒

酒井法子をタイトルにしていますが、実はこの本に理由を見ることができます。
図書の紹介のつづきです。
講談社現代新書「あなたの会社の評判を守る法」 久新 大四郎 著 2007年10月20日発行

 「風評」は負のレピュテーションです。
 業績好調の会社でも風評によって大きな影響を受けます。
 社会の風評が先行し、会社の対応が追い付かず、売上が急減、財務の悪化、社員のモラール低下、会社の求心力は失われます。
 風評を防ぐには、企業がみずから対象のできごとを既知のこととするのが肝心です。
 真実を既知のものにするのには、「早く」「正確に」「誠実に」情報開示することが原則です。
 風評に情報価値がなくなれば、内部漏洩もインターネットへの書き込みも色あせたものになります。

 企業の不祥事とは違いますが、「酒井法子」の事件が、ニュースとして長い期間報じられたのは、容疑者自身が情報開示せず、小出しで情報が報道されていたからです。
 「まだ何か隠しているのではないか?」「嘘をついているのでは?」といった思いがマスコミの報道活動を勢いづけます。
 
 企業で不祥事が発生したときに、情報開示、救済措置には費用が発生します。
 この発生費用を「処理コスト」と考えると、適切な判断ができなくなります。
 「関係資産維持への投資」と考えるべきなのです。

 「関係資産」とは、消費者、取引先、従業員、行政、ジャーナリズム等の利害関係者(ステークホルダー)との関係性のことです。
 特許などの「知的資産」は「無形財産」といいます。経営者や社員などの「人的資産」、コンピュータシステムなどの「組織資産」、マネジメントなどの「プロセス資産」と同様に、「関係資産」は「レピュテーション資産」として現在の企業経営に必要不可欠です。

 コーポレート・レピュテーションの失墜は、売上や利益の減少といった短期の損益ばかりでなく、優秀な人材確保、株価などの経営資源にネガティブな影響をもたらします。中長期的に「企業価値」の低下につながります。
 この経営リスクを回避するため、製品やサービスの品質向上はもとより、人間の営為によって生じるレピュテーションを管理することです。
 すべての利害関係者と良い関係性を構築することです。
 
(つづく)

(株)ワイ・ティー・エムコンサルティング 土谷政則
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