「主体的に動く」(その3)2010年05月06日 11時10分15秒

「主体的に動く」(その3)

図書の紹介のつづき。「主体的に動く アカウンタビリティ・マネジメント」

リーダーたちは、魔法使いを求め続けている。
低コストで生産性向上、競争力アップで市場シェア拡大、新市場への参入、現状改善、イノベーションなど。
ドロシーたちのように、魔法使い探しの冒険の旅にでる。
だが、何も起こらない、すべては偽りだったと気づく。

組織の構造や特性、事業の規模や内容がどうであろうと、最新の戦略をいくら取り入れようと、事業をどれだけうまく立て直そうと関係ない。
望む結果を生むのは自分自身の責任だと、一人ひとりが自覚しない限り、組織の成功は長続きしない。

ドロシーたちが最後に気づいたように、自分の置かれていた状況を乗り越えて望む結果を手に入れるパワーや能力は、あなた自身にある。

いくら最新の経営理念やテクニックを取り入れても、人や組織の業績を向上させる基本原則をないがしろにしては意味がない。

被害者意識が企業を滅ぼす。
被害者ぶっていては、成長も発展も望めない。
一本のラインが成功と失敗を分ける。

ラインの下は、言い訳、他人に対する非難、混乱、あきらめの態度、様子を見る、自分の仕事ではない、無視する、否定する、責任の押し付け合い、言い逃れ。
ラインの上は、現実認識、当事者意識、コミットメント、問題解決、断固たる行動。

人も組織も、意識いていようと無意識であろうと、結果に対する責任を回避しようとすれば、必ず<ライン下>の考え方や行動になる。
(つづく)

(株)ワイ・ティー・エムコンサルティング 土谷政則
YTMC http://www.ne.jp/asahi/ytmc/home/index.html

「主体的に動く」(その2)2010年05月05日 18時56分41秒

「主体的に動く」(その2)

図書の紹介のつづき。「主体的に動く アカウンタビリティ・マネジメント」
まずは、「オズの魔法使い」のストーリー。
カンザスに暮らしていた少女“ドロシー”は、竜巻に襲われ、愛犬の“トト”と家ごと飛ばされてしまう。
知らない国に着き、善い魔女にカンザスへ帰る方法を教えてもらう。
それは、都のエメラルド・シティへ行って、大魔王使いのオズに頼むこと。
そこで、エメラルド・シティへ向かう。
途中で、脳みそが欲しい“かかし”、ハートが欲しい“ブリキの木こり”、勇気がほしい臆病な“ライオン”と出会い、みんなそれぞれが欲しいものをオズにもらおうと、旅の仲間に加わる。

エメラルド・シティでオズに願いを伝えると、悪い魔女を退治すれば願いをかなえてやろうと言われる。
苦難の末、魔女を倒し再びオズに会うと、オズの正体はただの老人だった。
しかし、ドロシーたちは自分の望みをかなえることができた。

「自分の望みをかなえられるのは自分だけ」
自分の望みをかなえられる力は自分の中にある、という気づきを手に入れるまでの旅を描いている。
気づくまでには、旅が必要だった。
無知から気づきへ、臆病から勇敢へ、停滞から活動へ、被害者意識からアカウンタビリティへと移動する物語のテーマに読者は感動する。
自分の人生で同じような旅をしてきたから。

「立ち止まってはいけない」
「自分の置かれている状況を他人のせいににしてはいけない」
「魔法使いが魔法をかけてくれるのを待っていてはいけない」
「自分の抱える問題がいつか消えると期待してはいけない」
この物語からの教訓は様々だが、その教訓をしばしば忘れてしまう。

事業の失敗は経営者のミスが原因であることが多いが、その事実を認めるCEOや経営陣は多くない。
資金不足、社員の能力不足、ライバル企業の妨害などの言い訳を並べる。
自ら犯した失敗の責任から逃れるのではなく、成功へ続く道に戻るには、結果に対する責任を自分のものとして受け入れるしかない。
(つづく)

(株)ワイ・ティー・エムコンサルティング 土谷政則
YTMC http://www.ne.jp/asahi/ytmc/home/index.html

「主体的に動く」(その1)2010年05月04日 20時02分12秒

「主体的に動く」

図書の紹介。「主体的に動く アカウンタビリティ・マネジメント」
ロジャー・コナーズ トム・スミス クレイグ・ヒックマン著
監訳:伊藤守 訳:花塚恵
発行:株式会社 ディスカヴァー・トゥエンティワン
2009年9月10日第1刷 \1800

本の帯には、「『オズの魔法使い』をもとに説く、21世紀の経営の神髄!」とある。
原題は「THE OZ PRINCIPLE」(オズの原則)
どうすれば社員はもっと主体的に動けるのか?
変革とスピードの時代、勝敗を決めるのは社員一人ひとりのアカウンタビリティの育成だ!

従来の“アカウンタビリティ(accountability)”の日本語訳を“説明責任”と意識していたが、どうも違いがありそう。
似た言葉に、“レスポンシビリティ(responsibility)”があるがこれは“責任、責務”。
本の中で、「アカウンタビリティとは、主体的に自ら進んで仕事や事業の責任を引き受けていくという意識」とある。
辞書は「説明(報告)義務、責任範囲、説明責任(成果を出し、説明する責任)」とある。
さらに、「responsibilityは注意や管理に重きがある」とも。

ちょっと前に、“指示待ち”という言葉が流行した。
社員自身が自ら考えて行動できなく、上司からの指示を待っている状況を言っていた。
このような状態を改善するのが“アカウンタビリティ・マネジメント”ということと理解した。
わかりやすく、“オズの魔法使い”のストーリーを参考しながら、マネジメントを解説している。

では、本の中から気に入ったフレーズを紹介する。
(世の中にいろいろな成功理論や実践モデルがあるけれど)どの理論もモデルも、肝心なことを言い忘れている。
成果は、その達成の責任を引き受けて、初めて生まれるものである。

 成果をあげることを「自分の責任」として受け入れれば、業績は必ず向上する。
 
 人は本来、責任を負いたいものだ。責任を負うことで、意欲と向上心が高まる。それが大きな力となって素晴らしい結果を生む。

 「自分は悪くない」 自分を被害者だと思い込み、被害者ぶった態度に出る人がビジネスの世界には数多く存在する。個人の成果、組織の成果を飛躍的に向上させるには、<被害者意識の悪循環>を克服し、ここで述べる<アカウンタビリティのスッテップ>をのぼらねばならない。

(株)ワイ・ティー・エムコンサルティング 土谷政則
YTMC http://www.ne.jp/asahi/ytmc/home/index.html

増上寺徳川墓所特別公開2010年04月07日 10時14分10秒

「増上寺徳川将軍墓所」

時々ビジネスのルートの途中に通る、港区芝公園にある増上寺は浄土宗七大本山の一つで、将軍徳川家の菩提寺として有名です。
その徳川家の墓を特別公開しているということでちょっと立ち寄りました。

まずは、「大本堂」。
ちょうど、この週は、浄土宗の法然上人の忌日法要のイベントがあって混雑しています。
ちなみに法然上人は800年前の人。
右奥に東京タワーも姿を見せています。
大本堂

大本堂から後ろを振り返ると「三門」。
正式には「三解脱門」。
三つの解脱(げだつ:苦悩から解放されて自由の境地に達すること)の門。
その苦悩(煩悩)とは、“むさぼり”“いかり”“おろかさ”。
増上寺三門

「千躰子育地蔵尊」は、子供の成長と健康を願う。
地蔵

徳川家の霊廟。
2代秀忠、6代家宣、7代家継、9代家重、12代家慶、14代家茂、そして静寛院和宮。
写真は静寛院和宮の宝塔(青銅製)。
和宮は大河ドラマ「篤姫」で堀北真希が演じていた。
14代家茂の正室だが、天皇家から降嫁したのが15歳。
大奥にいじめられて、20歳の時に21歳の夫の家茂は病死。
明治に変わって10年後、31歳で亡くなる。
静寛院和宮の墓

家茂の石塔(写真)と並んで祀られている。
散り始めた桜の花弁が・・・。
100年前から毎年の景色なのでしょう。
14代家茂の墓

大本堂のイベントの様子。
たくさんの坊さんが集合してリズミカルな音を上げていた。
大本堂のイベント

(株)ワイ・ティー・エムコンサルティング 土谷政則
YTMC http://www.ne.jp/asahi/ytmc/home/index.html



東京都庭園美術館(その5)2010年04月05日 21時06分38秒

「東京都庭園美術館」

2階の殿下書斎。アンリ・ラパンの作品の机。
机は回転できるようです。
ところで、この朝香宮(あさかのみや)邸であったが、戦後一時期に、外務大臣、首相公邸、迎賓館として利用されてきた。
吉田茂首相もこの机に座ったようだ。
書斎の机

玄関から表を見たときの桜。
玄関と桜

玄関の両端に獅子が。
獅子

外から建物を桜越しに見る。
建物と桜

庭園美術館建物公開(アール・デコの館)は4月11日まで。

庭園の正面入り口の横に、花柳界老舗料亭“金田中”の和カフェレストラン“茶酒(サーシャ)”があります。
老舗料亭らしい、おいしいランチがあります。
ここもお勧めです。
http://www.teien-art-museum.ne.jp/info/cafe_shop.html

(株)ワイ・ティー・エムコンサルティング 土谷政則
YTMC http://www.ne.jp/asahi/ytmc/home/index.html